前回のブログ記事で『副腎疲労症候群(正式には副腎皮質機能低下症)』のことについて取り上げました!
※詳細は、「カフェインの過剰摂取は肥満と疲労のもと」を参照
今回は、原因のうちの「② 過度のストレス」「③ 睡眠不足」について考えてみましょう!
実は、副腎疲労の一番の原因は「過度のストレス(精神的ストレス)」、次いで「③ 睡眠不足(身体的ストレス)」と言われています。
【過度のストレスについて】

人間がストレスを感じたときに、体内でどのようなことが起こっているのでしょうか?
(1) 視床下部でストレスを察知すると、副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)が分泌され、下垂体を刺激する。
(2) 下垂体で副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が分泌される
(3) 副腎皮質刺激ホルモンが副腎を刺激し、副腎皮質ホルモンの一つである「コルチゾール」が分泌される→ストレスが緩和される(脳の機能低下や血糖値の低下などを防ぎつつ、免疫力も高めてくれる)

通常はこのようにして、人間の身体はストレスに拮抗します。
しかし、過度のストレスに晒されると「コルチゾール」が長期間にわたり過剰に分泌されます。つまり、副腎を常にフル稼働させていることになりますから、やがて副腎は疲労しコルチゾールを分泌できなくなります。すると、ストレスを対処できずに、慢性疲労やうつ症状などの「副腎疲労症候群」の症状がみられます。
【睡眠不足について】

コルチゾールは、朝8時に最も多く分泌され、夕方以降は減少します。
このようにコルチゾールの分泌量は日内変動しています。
しかし、夜遅くまでの残業や夜更かしなどで睡眠不足が続くと(身体的ストレスがかかる状態が続くと)、コルチゾールが昼夜問わず分泌し続けることになります。
やがて、副腎は疲弊してしまいコルチゾールの分泌が悪くなります。
そうすると、朝起きることができなかったり、起床後も疲れが抜けきれないという「副腎疲労症候群」の症状がみられるようになります。
では、どのようにして副腎疲労を予防・改善するのでしょうか?
それは、上記の原因を取り除くこと…つまり、
『自分なりのストレス解消法をみつけ(溜め込まない、こまめに発散する)』
『質の良い睡眠をしっかりととる』
ことなのです。
健康のためには「ストレス解消」「よく寝ること」と良く聞かれますが、
なぜ必要なのかを体のメカニズムから分析すると、なるほど…と思いませんか?
是非、解決法を知って副腎をケアしていきましょう!